2014年9月24日水曜日

iPhoneのプライバシーを守る。ついでに日本からは利用できないサイトも使えちゃう! しかも無料。

TunnelBear VPN
  • OS:iOS7.0以降
  • 掲載時の価格:無料
  • こんな方にお勧め:
    • 公衆Wi-Fiなどの利用時にプライバシーやセキュリティを確保したい方。
    • 日本からはアクセスできないウェブサイトを閲覧したい方。
    • 掲示板サービスなど、IP制限されているウェブサービスを利用したい方。
    • ブラウザだけでなく、アプリでもサービスを利用したい方。
  • チェックポイント:設定は(比較的)簡単、パフォーマンス(スピード)も上々、ブラウザでもアプリでも利用できて、しかも「接続料」もアプリも無料。さらに、iPhoneだけでなく、AndroidでもMACでもWindowsでも利用できるという最強のVPNサービスです。
VPN(Virtual Private Network)の説明は長くなりますので、詳しくお知りになりたい方はググっていただくとして、このTunnelBear VPNに則して極簡単に言うと、iPhoneからTunnelBear社が用意したサーバーまでの通信を暗号化して、プライバシーを保護するサービスです。
副次的?な効果として、接続先(ブラウザ利用時であれば閲覧先のウェブサイト)からは、接続元(あなたのiPhone)は、今あなたがいる場所ではなく、TunnelBear社のサーバーであるとみなされるようになります。

別途の対策を施している場合を除いて、通常、メールやウェブサイトのログイン時に利用するID/パスワードは平文(暗号化されていない)で送出されます。セキュリティレベルの低いネットワークでは、ある程度の知識と装備があれば簡単にこれらの情報を盗み出すことができてしまいます。このような盗聴を防止するには、VPNサービスを利用するのが効果的・・・なのですが・・・VPNって、自力で構築しようとすると結構大変ですし、サービスとして購入するとこれまた費用がかかります。個人として利用するには正直、敷居が高いです。

TunnelBear VPNは、このVPNサービスを基本無料で利用できますので、公衆Wi-Fiなどのセキュリティの乏しいネットワークを利用する時にお勧めのアプリです。
ここで声を大にしてお伝えしたいのが、アプリが無料なだけではなく、

VPN接続費用が無料

だということです。月間使用量は1.5GB(基本:500MB+Tweetして1GB)までですが、四六時中VPNに接続するわけではなく、セキュリティ/プライバシーを確保したい時の利用に限れば、充分な量です。

アプリ初回起動時に名前、メールアドレスとパスワードを登録します。登録したメールアドレスには後ほど確認メールが届き、リンクをクリックして認証する必要があります。


メールアドレスを登録すると、簡単な説明が表示されますので、確認メールが届くまでの間に目を通しておきましょう。途中、VPNを利用する際のオン/オフ方法を選ぶ画面があります。アプリ内での切替式の方が簡単なのですが、わたしの環境ではうまくVPN接続できませんでしたので、iPhoneの設定画面を利用する方式(下図の右側)を最終的に選択しました。これらの切替は後ほど、アプリの設定でも変更可能なので、まずは左側のアプリ内接続を試してみるのがよいでしょう。


どちらを選んでも、自動的にsafariが開き、プロファイルのとインストールが求められます。


プロファイルのインストールが完了したら、登録したメールの受信ボックスを確認してみましょう。きっと確認メールが届いているはずです。メール内のリンクをクリックしてconfirm(確認)すれば、いよいよTunnelBear VPNを利用することができます。


メイン画面です。色使いとクマさん(動作時にはアニメーションします)が妙にカワイイ。
アプリ内でのVPNオン/オフを選択した場合は、接続先を選んで、スイッチをオンにするだけでVPNが設定されます。あとはアプリを抜けて、ブラウザでもメールでもアプリでも自由にVPN経由での接続を堪能して下さい。



iPhoneの設定画面を利用する場合は、アプリ内のスイッチは利用できません。設定アプリのVPN項目でオン/オフします。(いままでVPNを利用されていなかった方は新たに項目が増えているはずです。)


セキュリティ確保のためにVPNを利用するのであれば、トンネル先はJapanを選ぶのが無難です。日本からアクセスできないサイトなどを利用したい場合には、その他の国を選んでみましょう。VPN接続されるとクマさんがトンネルを掘って顔を出します。(このアニメーションが楽しいので、できればアプリ内でのオン/オフにしたいですね。)


通常、無料の通信量は月間500MBまでですが、Tweetすると追加で1GBがもらえます。メニュー画面を開いて、ツイートしましょう。この無料ボーナスは1回限りでなく、毎月もらえますので、月に1回ツイートすれば、月間利用可能量は1.5GBになります。


1GBボーナスはツイート後1時間以内に追加されるとのことでしたが、わたしの場合はほんの数分で増加しました。


利用制限が1.5GB程度じゃ足りないという方は、月額300円で無制限にすることができます。このアップグレード、TunnelBear社のウェブページでは、$4.99(約500円)なのですが、何故かiPhoneアプリだとかなりお安いです。円安が進んでいますし、Appleの課金テーブルもいつ値上げされるかわかりませんので、ヘビーユーザを自認するの方は、早めに12ヶ月パックをチャージしておいた方が良いでしょう。

ちなみに、この容量制限はアカウントごとですので、利用する機器が多い方は、なおさらiPhoneでのチャージがお得になります。TunnelBear VPNは、iPhoneアプリだけではなく、MAC用、Windows用、Android用のアプリもあります。普段のカジュアルなメールチェックはiPhoneで、外出先での仕事にはMacBookをカフェで、プライベートなウェブブラウジングはWindowsタブレットで、なんて場合でも同じアカウントで利用できます。

さて、肝心のVPNパフォーマンスですが、充分な速度と接続性です。VPN接続だから遅いとか途切れるということはありませんでした。
また、日本から閲覧できないサイトを観るためのGoBrowse Proや、同様にアメリカのサイトを見るためのUS Browseと同じく、日本からの接続が制限されているサイトを試してみましたが、TunnelBear VPN経由で問題無く接続できました。TunnelBear VPNの方が好みのブラウザやアプリを利用できるので、利便性が高いかもしれません。一方、月額を気にせずに利用したい場合や、設定を全くせずに利用したい場合はUS BrowseGoBrowse Proに軍配が上がるでしょうか。

公衆Wi-Fiでの盗聴(データの盗み見)は、人ごとではありません。セキュリティ強化をお考えの方は、ご一考下さい。