2014年5月6日火曜日

【号外】iTunes Matchの真実。大手メディアや広告代理店が絶対に話さない事。

あ・・・ありのまま今起こった事を話すぜ!
「同期ってのはパソコンが必要なもんだと思っていたら、いつの間にか不要になっていた。」
な・・・何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった・・・
頭がどうにかなりそうだった・・・256kbps AACの高音質だとかiTunesで購入した曲じゃ無くても利用できるだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ・・・


ようやく日本でも「iTunes Match」のサービスが開始されました。

iTunes Matchについて、巷では様々なデバイスで楽曲が共有できるとか、すべての曲が高音質になるとか、iTunesで購入した曲で無くても、Appleのデータベースに存在する曲であれば、対象に含まれるという部分が非常にクローズアップされ、喧伝されています。

でもね。ちょっと考えてみましょ?

別にiTunes MatchでなくてもPC/MACのiTunesを経てiOS端末間で同期できます。
そもそも、256kbps AACなんて文言に対して敏感に反応するような方であれば、おそらく既に320kbps VBR以上のMP3ファイルで楽曲を管理しているでしょう。
消費者にとって非常に耳ざわりが良く、画期的のように思えるそれらの機能は、実は既に別の方法で実現されていたり、新しいものでは無かったりします。

競合企業にとって、iTunes Matchの本当の恐ろしさは、音質や利便性そのものではありません。

 iTunes Matchには、最大2万5千もの曲を登録、保存することが出来ます。これはもう、あなたの所有している曲をすべて登録して下さいと言っているようなものです。しかもこの数には、iTunesで購入した(且つ現在配信中の)楽曲は含まれません。今後の楽曲購入はiTunesでどうぞ、ということです。

その上で、それらを同期するのには、パソコン(MACを含む)は必須では無いのです。

いわゆるデジタルミュージックプレイヤーというものが世に出て以降、基本的に楽曲の管理はパソコンで行われていました。iPodの時代を経ても、楽曲の「オリジナル」はパソコンのHDD内に保存されていました。
いろいろな意味で、パソコンとミュージックプレイヤーは主従の関係にあり、それを称してパソコン側を「親機」「母艦」、プレイヤー側を「子機」「端末」と呼んでいたものです。

iTunes Matchは、データのマスター(敢えてここではオリジナルと呼びません)をiCloudというAppleのサービス上に保管し、すべての音楽再生デバイスを端末化するものです。つまり、元々「母艦」であったパソコンも「端末」に「格落ち」するのです。

iTunes Matchの戦略は、音楽/楽曲(ミュージックファイル)というものを通じて、すべてのデバイスを等しくチャンネル化します。

誤解を恐れずに端的に言い切ってしまうと、人々の選択基準が、そのデバイスで何が出来るか?ではなく、どのサービスが利用できるか?になるということです。
チャンネル化された商品は、基本的にすべて同じ売り方ができます。どの種類のデバイスであっても、ブランディングや、プロモーションは同じコンセプトや手法の上で成り立ちます。

Appleは、ミュージックプレーヤー、携帯端電話、セットトップボックス、タブレット、ノートPC、デスクトップPCという、すべてのチャンネルを一社で網羅しています。
これらすべてが音楽を通じて、Appleの単一エコシステム上で展開されます。 消費者はあらゆるデバイスで等しくサービスを享受することが出来ます。消費者が心地よいと感じる限り、このシステムに競合するのはかなり難しいでしょう。エコシステムのスケールメリットも巨大ですから、コスト的にも他社がAppleと張り合うのは大変でしょう。

音楽の力って、偉大ですからねぇ。

ところで、Appleって音楽だけじゃ無く、ソフトウェアもハードウェアも含めてすべて同じエコシステム上で運用しようとしているんですよね。 ということは・・・

まさか、iPhoneアプリのデベロッパ登録みたいに、音楽著作権者がAppleに有料の登録をして楽曲を販売する時代が来るのかしら???