- OS:iOS5.1以降
- 掲載時の価格:200円
- こんな方にお勧め:
- iOS上の広告を非表示にしたい方。
- アプリの中に表示される広告も非表示にしたい方。
- インターネット上での行動トラッキングを消したい方。
- チェックポイント:当鑑定団で一番人気を誇るアプリのWeblockですが、その仕組みやセキュリティ、安全性について不安に思われている方も多いのではないでしょうか。今回はWeblockの仕組みをご紹介しましょう。
まず、Weblockを理解するのに最低限必要な認識(知識)のおさらいです。
- インターネットは双方向の通信です。
ブラウザやアプリがインターネットの向こうにあるサーバからデータ(テキスト・画像・動画等)を表示するには、まずそれらのデータをブラウザがサーバに要求(リクエスト)し、サーバが要求されたデータを返答する(レスポンス)必要があります。
つまり、正しいリクエストを受け取らない限り、サーバはレスポンスを返しません。(← ここ、肝心なところです。) - 1枚のウェブページでも多くのサーバと通信しています。
たった1ページの表示の中でも、通常多くのサーバとの通信が発生しています。ブラウザのURL欄に表示されているサーバはもちろん、画像や動画を表示する専用のサーバが用意されている場合もあります。当然、このサーバ群の中に広告サーバも含まれます。
これを実現しているのがWeblockです。
図示してみましょう。下図が通常のインターネットでの通信を簡略化したものです。
サーバはわかりやすいように、目的のサイトと広告サーバの2種のみとしましたが、前述の通り実際には多くのサーバ群が存在します。丸い円盤から上の部分がインターネットだとイメージして下さい。
通信を線で表現していますが、線の両端ともに矢印が表示されていますよね?これは双方向の通信をしているという表現です。
一方、Weblockを利用した場合のイメージ図が下記です。実際には、GoogleのDNSサーバに続く青い実線に置き換えられますので、赤い点線の通信は発生しません。つまり、広告が表示されないのです。しかも青い線の始端をよく見てください。矢印が付いていませんよね。これは片方向へのみの通信なのです。
Weblock動作の手順は、
- インターネットに通じる通信は、Weblockの定義ファイル(いわゆるブラックリスト)と照らし合わされます。
- ブラックリストに存在するサーバの場合、ブラウザは正規のサーバ「ではなく」、GoogleのDNSサーバにリクエストを送ります。
- GoogleのDNSサーバは、当然、そんな要求に答える事ができませんので、無視をします。(レスポンスは帰ってきません)
- ブラックリストに存在しないサーバとは、通常通り(あなたの利用環境そのままという意味です)に通信を行いますので、正常なレスポンスが帰ってきます。
プロキシを利用しているのだろうから、と、アクセスログや、果てはIDやパスワードが全部
Weblockのデベロッパに筒抜けじゃないかと心配される向きがあるかもしれませんが、上図をご覧の通り、本当の意味でのプロキシサーバは経由していません。あくまでプロキシという仕組みを活用した取り組みです。そのためデベロッパでも「ダミープロキシ」と呼んで、通常のプロキシを利用していないと表明しています。デベロッパが入手できるのは、せいぜい定義ファイルを格納しているサーバのアクセスログと、広告サーバの一覧データ程度です。
こういう仕組みの場合、ホワイトリスト(許可するリスト)機能があると、とても便利に使えるものなのですが、おそらくデベロッパは意図的に実装していないのだと思われます。ホワイトリストって、あなたの行動記録の一部を切り出したものですから、それを(セキュリティとプライバシーの観点から)受け取らないと仕組みで表明しているわけです。
仕組みは少々難しいのですが、いったん設定をして利用をはじめれば、これほど快適なアプリもありません。
設定については、以前の記事をご参考下さい。Weblockの仕組みや使い方のより詳細なレビューは今後ともお送りする予定ですので、おつきあいいただけましたら幸いです。