2014年9月3日水曜日

iPhoneアプリがAppleの審査を通らない真の理由。統計数字にダマされてはいけない。

先日、AppleがiPhoneアプリの審査で「よくあるリジェクトの理由」をまとめた情報を公開しました。


なるほど、こういう理由が多いのか!とか、原因のTOP10がリジェクト理由の58%を占めている!とか・・・あなたがデベロッパ(あるいはクライアント)であれば、

そんなことに関心/興味していてはいけない!! 

と思うのですよ。

リジェクト理由TOP10の幾つかを見てみましょうか。(若干意訳です)
  • バグがある。
  • 仮のテキスト文章が残ったままである。
  • ベータ、デモ、トライアル、テストレベルのアプリである。
つまり、審査の申請時点でアプリとして完成していないということです。
更には、
  • アプリの名前、説明やスクリーンショットが実際のアプリと異なる。
  • 名前やアイコンが他のアプリに酷似している。
  • iTunesとiPhoneのホーム画面でのアプリ名が異なる。
これって、いわゆるカタリ・マネ・ニセモノ(騙り・真似・偽物)アプリですよね。
そして、最大の理由が
  • 審査上の情報が少ない
ときたら、

審査に落ちて当たり前!!

じゃないですか? マトモなアプリでない、あるいはマトモに審査を受ける気がない、ということなんですから。
真に健全かつ良心的なデベロッパであれば、こんな理由でリジェクトされたりしません。

わたしの場合、Appleと戦った時のリジェクト理由はガイドライン16番あるいは18番に関するものでした。(16番は不快なコンテンツ、18番はポルノコンテンツを指します)
敢えて「戦った」と表現するのは、16番あるいは18番に該当するいわれがないアプリであったことと、実際にobjection(抗告)すると、何事もなかったかのように「リジェクトが取り消された」からです。

健全且つ良心的なデベロッパが知りたい「本当のリジェクト理由」は、残りの42%の中に在るのです。実際これって、Appleの「審査のさじ加減」的な部分らしく、みんな悩んでいるんですよね。

わたし自身もアプリ開発に関係する人間として、あるいはiPhoneアプリを楽しむユーザーとして、あなたには、リジェクト理由のTOP10が全体の58%を占める、という単純な数字トリックに納得しないで欲しいのです。

・・・などと考えつつ 膨大な量のクソ申請(落ちるべくして落ちるアプリ)を捌くAppleの労力に感嘆する今日この頃なのでした。